タンデム自転車の公道走行解禁に関する要望について

 平成30年12月27日(木)、以下のとおり大井川和彦茨城県知事及び茨城県警察本部田中忠義交通部長へ要望しました。

 

平成30年12月27日

 

 茨城県知事 大井川 和彦  殿

 茨城県警察本部長 種部 滋康 殿

 

社会福祉法人茨城県視覚障害者協会

理事長  坂場 篤視

  

タンデム自転車の公道走行解禁に関する要望書

 

時下,益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

日頃より,当協会の運営につきまして,各別のご高配を賜り,心より感謝申し上げます。

さて,近年、環境への負荷の低減や健康の増進、地域振興等の観点から、自転車の活用が注目されており、茨城県におきましても、国内有数の長さの「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の開通や、サイクリング拠点施設「りんりんスクエア土浦」のオープンなど、誰もが多様にサイクリングを楽しむことのできる様々な取組みが進められているところであります。

しかしながら、視覚障がい者は視覚からの情報が阻害されるため、単独での自転車走行は困難であり、自転車に興味を持ち、サイクリングを楽しみたいと考えている視覚障がい者であっても、自転車の利用を当初から諦めているという現状があります。

このようななかにあって、視覚障がい者でも利用可能な自転車がタンデム自転車です。晴眼者のパイロットが前に座り、視覚障がい者が後部に座って走行するタンデム自転車であれば、視覚障がい者でも自力走行によるサイクリングが可能なのです。タンデム自転車を利用することにより、多くの視覚障がい者が自転車走行を楽しむようになれば、健康の増進はもとより、サイクリングスポーツを通して視覚障がい者の社会参加が一層促進されることにもなり、視覚障がい者の福祉向上に大きく寄与するものと期待されるところです。

それにもかかわらず、タンデム自転車の走行は茨城県道路交通法施行細則により、自転車専用道路及び自転車歩行者専用道路のみでしか認められておらず,現実的には「つくば霞ヶ浦りんりんロード」等に限定されていることから、その利用に地域的な偏りが見られ、県内どこでもタンデム自転車が走行できる環境にはありません。

つきましては、このような現状に鑑み,視覚障がい者がサイクリングをより身近に楽しめる機会を創出するため,下記の事項について,特段のご配慮を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

1.茨城県道路交通法施行細則を改正し,タンデム自転車の公道走行を全県下で解禁すること。

2.視覚障がい者が身近にタンデム自転車を利用できるよう,パイロットの人材育成や確保、機材の提供などのサポート体制の整備に努めること。

3.タンデム自転車が公道を安全に走行できるよう、道路環境を整備すること。

以上



 

障害者雇用に関する要望について

 平成30年11月15日(木)、身体障害者関係4団体において、下記のとおり茨城県等へ要望しました。 


障害者雇用に関する要望書 

 今般、中央省庁等における「障害者雇用率」が問題化するなか、茨城県においても知事部局、病院局、県教育委員会において、法定雇用率に達していない事態が明らかになりました。
 これは、障害者手帳や医師の診断書を確認しないまま、障害者雇用数に含めるという、不適切な事務手続きによるものであり、模範となるべき県内トップの行政機関としてかかる事態を生じさせたことは、誠に遺憾と言わざるを得ません。
 障害者にとっての雇用は、その自立と社会参加の根幹をなす基本的な課題であり、求職から就職そして定着に至るまで、その段階段階において大変な困難を伴うものであります。それが故に障害者雇用促進法で法定雇用率を定め、一定規模以上の企業に障害者の雇用を義務づけております。

 茨城県においても、障害者雇用促進法の趣旨を十分踏まえ、拙速とはならずにしかも一刻も早い是正を行うよう、下記のとおり要望いたします。

 

1.再発の防止
  今までの事務手続きを徹底的に見直し、再発防止策を講ずること。

2.障害者の雇用推進
 ◯ 障害者の雇用にあたっては、法定雇用率以上の高い政策目標を掲げ、継続的かつ計画的に雇用すること。
 ◯ 実際の雇用については、有期雇用ではなく、正規雇用を率先して進めること。
 ◯ 採用試験の実施にあたっては、自力通勤等の条件はつけず、点字や音声による受験を認めるなど、障害の特性に応じた受験手段・試験方法等   に配慮すること。

 3.職場環境の整備

 ◯ 障害は個々人で異なるので、トイレ等のハード面での整備はもちろんのこと、ヒューマン・アシスタント制度や、就労支援機器の導入など、   障害の特性に配慮した上で障害者1人ひとりがその能力を最大限に発揮して働くことができる職場環境の整備に努めること。
  配置先の職場内において、障害に対する理解を深め、障害者をサポートする体制づくりを進めること。

 4.障害者の職業生活の安定
 今回の事態の反省のもとに、県内における障害者雇用について、障害のあるなしで分け隔てられることのない、均等な機会及び待遇の確保  につとめるとともに、雇用の継続や定着に向けた支援策に取り組みなど、障害者の能力を有効に発揮できる社会の実現に向けて率先して行動  を起こすこと。

 

    平成30年11月

 

  (別記) 様

 

一般社団法人 茨城県身体障害者福祉団体連合会
    会長  荻津 和良

一般社団法人 茨城県身体障害者福祉協議会
       会長  高木  昇

 社会福祉法人 茨城県視覚障害者協会
   理事長 坂場 篤視

一般社団法人 茨城県聴覚障害者協会
       会長 会沢 隆典

(別記)

 茨城県知事 大井川 和彦
 茨城県教育委員会教育長 柴原 宏一
 茨城県病院局病院事業管理者 五十嵐 徹也
 茨城県人事委員会委員長 足立 勇人